SD-Video規格

 SD-Video規格は、様々な機器間で画一的に動画を扱うための規格です。
 SDの名の通り、SDメモリカードを軸にした規格と言うこともあり、基本的には携帯やデジタル家電など、どちらかと言えばモバイル用途を意識した規格でまとめられています。

 規格でまとめられている限りでは、動画のフォーマットは以下の通りとなっています。

  • @動画部コーデック
    • ISO-MPEG4 シンプルプロファイル Level.0 必須
  • @音声部コーデック
    • GSM-AMR
    • G.726
    • MPEG2AAC(LC)
    • Window Media Audio

 上記のコーデックをASFコンテナに収めたもの、それがSD-VIDEO動画ファイルの実体と言うことになります。
 逆に、動画・音声ともに上記のコーデックを用いていたとしても、.MP4ファイル等、ASFの形式を取っていなければSD-VIDEO規格には準拠しません。

 また、SD-VIDEO規格では、動画ファイルのコーデックや種別だけでなく、実際にそれらのファイルが配置されるフォルダや、ファイル名についても定義されています。

@SD_VIDEOのファイル構成

/SD_VIDEO/PRL001/MOL001.ASF
                 MOL002.ASF
                      |
                   (中 略)
                      |
                 MOLFFF.ASF

         /PRL002/MOL001.ASF
                      |
                   以下同様

 一般的には上記のようにルートに SD_VIDEO と言う名のフォルダが作られます。
 さらにその下に PRL??? と言う名のサブフォルダが置かれます。???は001-FFFの連番の英数字で16進数表記されます。

 そして、それらの各サブフォルダに動画の実体、ASFファイルが置かれます。
 ASFファイルのファイル名も規定化されており、MOL???.ASF となります。???はサブフォルダと同じく、16進表記の連番です。

 各々が、16進三桁で識別されることで、サブフォルダは理論上は、最大で 4096個(000は認識しないので、実際には4095個)まで。
 ASFファイルが、同じく1フォルダにつき 4095個まで作成出来ると言うことで、理論上は4095x4095=16769025、大体1600万ファイルぐらいがSD-VIDEO規格で扱える最大数と言うことになりますね。

 ま、実際は機器側で、扱える最大数がそれ以下で制限されることも多いんではないかと思いますが(^^;)。


 なお、SD-VIDEO規格の説明に関してはこちらのページが非常に参考になりました。
 実際に、DIGA(DMR-E100H)で作成されるASFファイルの詳細や、その他動画規格全般についても述べられており非常に勉強になります(^^)。

MPEG4シンプルプロファイル

 とりあえず、SD-VIDEO規格について調べてる中、どうにもややこしかったんでちょいと調べたことの覚書です。

 とりあえず色々調べた結果、ユーザーレベルでは考える必要は無いと言うのが私なりに辿り着いた結論です(^^;)。ってことで、以下は興味ある方だけお読み下さい。
 つか、このへんまで判ったトコで、私的にはもー調べる気力も尽きました(苦笑)。


 MPEG4シンプルプロファイルLevel.0(SP@L0)はSD-VIDEO規格で採用されている動画フォーマットです。
 資料漁ってるとH.263としばしば混同されてますが、このへんPCMCIA2.0とJEIDA4.1みたいなモンなんでしょうか?(苦笑)。

 さて、ISO-MPEG4にはメインプロファイル、コアプロファイル、シンプルプロファイルの3種が規定されています。

 ・・・のはずですが、最近、さらにアドバンスドシンプルプロファイル(ASP)なる規格もできたそうで、3種ちゃうやんけ。それとも、後述するレベルに追加される格好で、シンプロファイルの中に含まれるのん???(^^:)。

 各プロファイルは、さらにその中で実装される処理の内容の違いで、level.で分類されます。まぁ、ぶっちゃけ同じシンプルプロファイル(SP)でもLebel.0(SP@L0)とLevel.1(SP@L1)は、また別のフォーマットだと思っとけば良いんでしょう。

 つか、すいません、このへんは書いてる私もややこしゅうてまだ良くわかってないんで、そろそろ勘弁して下さい(^^;)。


 さて、シンプルプロファイルは一応、携帯などへの配信用とのことで、帯域の狭い場合での放送を想定したプロファイルだそうです。

 実際、一般のMPEGのGOP構造はIBPと言った、三段階の差分フレームでGOPが構成されているんですが、シンプルプロファイルはIフレームとPフレームだけで構成されてるそうです。

 えーっとこのへんはMPEG圧縮自体の話になってくるんで、あんまり詳しく書き出すとどこまでも脱線しそうなんですが(^^;)。

 とりあえず、ざっくり説明するとBフレームは、逆時系列方向の差分フレームです(確か)。実際、シンプルプロファイルの説明で、時系列圧縮は順方向のみとか言う記述もあったんで、そういうことなんでしょう。

 さらに、シンプルプロファイルとコアプロファイルの違いは、オブジェクト符号化を行わない、だそうです。
 オブジェクト符号化とは圧縮時に任意の形状に対応することを言います。

 一般に、MPEG(の元になってるJPEGでも)ではブロック単位で画像を分割し、それぞれに対して差分圧縮を行います(だったはず)。これが、ブロックノイズの原因でもあるわけですが、コアプロファイルでは、これを任意の形状、領域で行うことが出来るんだそうです。

 詰まるところ、画像を全体の一部分ではなく、一個のパーツとして扱うことも可能なんだそうで。えーっと、スプライトみたいなもんと捉えればよろしいか?(爆)


 ま、結局のところここらへんは、画像のサイズやフレームレートといったレベル以前の、符号化=圧縮アルゴリズムの世界の話なんで、ユーザーレベルではそんなに気にすることでも無さそうです。

 確かに、画質に関わる話ではありますが、ぶっちゃけ VHSよりもS-VHS。8mmよりもHi8。ベータよりもEDベータ、のが奇麗〜!とか言うてるのと同じレベルの話なんでしょう(笑)。

 あ〜、シンド(^^;)。